ご神木

 

私の実家は、先祖代々神社をお祀りしていました。

神社とは別に、実家にはご神木があり、そのご神木も、実家がお祀りしております。
私が子供の頃は、ご神木に、町内の人々がお供え物をしたり、お祈りする姿が当たり前に見られました。
ところが、祖父が亡くなり、いつしか父母も高齢となると、決まった日しかお祀りできなくなりました。
すると、いつしか周囲は荒れ、しめ縄どころか、祠さえ無くなっていたのです。私が里帰りしたあるとき、「きちんと、ご神木をお祀りしたい」と、父母に提案しました。
喜んで両親も賛成してくれ、3人で、周辺の草を抜き、掃除を始めました。ご神木だと知らない人たちが、木陰でお弁当を食べたのでしょう。根元には、空き缶や弁当箱まで捨てられていました。
掃除の次は、河原で石を集めて、根元に敷き詰めました。次は、祠です。朽ちたりしないよう石の祠を購入しました。父はしめ縄を作り、皆でご神木に巻き付けました。後は、供え物を捧げて、やっと完成です。
3人でお参りをして、今までのご無礼をお詫びしました。
これで、ご神木も、町内を見守ってくださることでしょう。ほっとしました。両親も高齢になると、きちんとお世話ができなかったのは、仕方がないことです。
私が帰省の折には、ご神木のお祀りをさせて頂こうと決めました。
さて、その夜のことです。どこかで、太鼓が鳴り響き始めました。
「トントコ、トントコ、トントコ、トントントントン、トントントントントントコ、トントコ、トントコ・・・・・」
止むことなく、鳴り響き続ける太鼓の音。祭り太鼓の練習でしょうか。
父母に話しますと、けげんな顔をしています。どうやら両親には太鼓の音が聞こえないらしいのです。
ところが、その音は12時になっても、夜中の2時になっても同じ調子でさも楽しげに鳴り響いているのです。遂に、朝まで太鼓の音は賑やかに響き続きました。
「この太鼓の音は、。。。。。ご神木から聞こえてくる。ご神木が喜んでくださって太鼓を叩いている。」夜中に、そのことに気づき、胸が熱くなりました。

数日後、実家を去るとき、ご神木と記念撮影をしました。
そして、現像してみますと、そこに写っていたのは。。。。。
あるお姿がくっきりと写っていたのです。
次回に、続きます。
ありがとうございました。

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