ご神木(2)

ご神木に現れたのは、大黒さまのお姿でした。

トントントントコ、トントントントコ、、、と聞こえた太鼓の音は、大黒様が打ち鳴らす、打ち出の小槌だったのです。

再度、里帰りをして、ご神木を見てみますと、肉眼で、ますますハッキリ見え、日毎に彫刻のようになっていきました。母も、15メートルほど離れた所からも、はっきり見えると喜んでおりました。
そうして、数年間は父母も感謝のお祀りをし、大黒様も有り難いお姿を現し続けてくださいました。
ところが父も亡くなり、また誰もお祀りしなくなった今では、大黒さまのお姿も、次第に消えていきました。
私は、このご神木が大好きなのですが、遠く離れた身でもあり、実家には、お祀りする人がいません。私はあの時、大黒さまに誓ったのです。ご神木をお守りすると。では今、何ができるでしょうか。
数百年以上生きているご神木は、これからも更に生き続けることでしょう。そして(大黒様)は、ずっと地域を守り続けてくださるのです。
(戦争中チフスが流行り、町内でも多くの人が亡くなりました。でも、ご神木から下手には広がらず、誰一人亡くならなかったと聞いています。)
しかし、このままでは、いつしか人々は大木がご神木であることも忘れると思います。そうならないよう知恵をしぼり、なんとかご神木を永くお守りしたいものです。

ありがとうございました。